Home> 良くある質問> 慢性痛についての知見
子供の頃の体験も関係
近年の研究ではこんなことも解ってきています。
「小児期に体験した不幸な出来事(交通事故による入院・親の死亡・両親の離婚・親のアルコール依存・貧困家庭)が壮年期における広範囲な慢性疼痛の予測因子であることが判明。トラウマとなるような体験は慢性疼痛の発症と重症度に関連しています。」(2009 May,Gones gt et at al)
慢性痛がある人は、死亡率と発がん率が高いことが判明
88,000例以上を対象としたコホート研究により、筋骨格系疾患を持つ患者の死亡率と発がん率の高いことが判明。
死亡率が高いのは ①股関節痛 ②腰痛 ③肩関節痛の順で
発がん率が高いのは ①腰痛 ②股関節痛 ③頚部痛の順だった。
しかしその理由は不明 (JordanKP CroftP. 2010 Mar)
ノース·ウェスト·イングランドでの慢性痛の調査
英国での8年間の追跡調査によると、慢性疼痛および広範囲の疼痛を持つ被験者は、疼痛のない被験者より死亡率が20~30%高かった。
対象は18~75歳の一般住民6,569名。(15%)の人に身体の広範囲にわたる痛みがあり、(48%)には部分的な痛みがあり、(36%)には痛みがありませんでした。とくに身体の広範囲にわたる痛みがある人々の癌によ死亡は有意に高い確率になるそうです。早期死亡の主な原因は乳癌と前立腺癌になります。( BMJ. 2001 Sep 22;323 (7314)
慢性痛があると死亡率が高まります。
25~74歳の一般住民1,609名を最長14年間追跡調査した結果、広範囲にわたる慢性疼痛を持つ被験者は、疼痛のない被験者より死亡率が高いことが確認された。その死亡率上昇は、喫煙、睡眠障害、身体活動低下と関連していた。( PubMed.
Disabil Rehabil. 2009;31(24):1980-7)
慢性疼痛は寿命を縮めてしまいますから、何が何でも急性期のうちに治してしまいたいものです。そのためには、迷信や神話ではない正確な情報と、根拠に基づく医療によるオーダーメイド・メディスンが重要になります
痛みには二種類あります
国際疼痛学会によると、痛みとは An unpleasant sensory and emotional experience associated with actual or potentional tissue damage, or described in terms of such damage とあります
「①痛みとは、不快な感覚刺激 または②実際もしくは潜在的な組織損傷を連想させる、もしくはそのような損傷を説明した専門用語から連想されられる情動的経験である」としています
①は打撲や骨折をした時です。身体のいたるところにある痛み神経が「いたいよー」と 働いたときです。
②は 少し考えてみましょう。簡単にいうと「痛みとは 情動的な経験である」 と言っています。どのような情動体験か? 「組織損傷を連想させる情動体験」 とあります。
痛みは 楽しい、や 悲しい、イライラスする、嬉しい などといった感情と同じ情動的なものでもある言っています
痛みの事を真剣に考えている国際的な組織が、そのように記しています
慢性痛の段階になると②の要素が大きくなります
怪我をした時は、炎症が起きますから痛いです。人間には自然治癒力がありますから、壊れた身体は普通は数週間もすれば回復します
組織が完全に回復しているのに、つまり半年、数年間経過しているのにずっと痛いと言っている人がいます。それは情動的な体験をし続けているからです
ですから身体に対するアプローチだけでは、回復していかないことが多いのです
それも痛みです 何もおかしなことではありません
慢性痛の回復のしかた
慢性痛(3ヶ月以上痛みが続いている状態)は痛みが生活の一部となっている為に魔法のように痛みが消えることは稀です。通常は来院回数を重ねることで、徐々に回復していくものです。
身体各部位のリハビリテーションが必要です。

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